薬膳の考え方を普段の食生活に取り入れてみよう。
「食べるもの=薬」という考え方
薬膳に関しては、中国の「医食同源」という考え方で、すべての食品は薬としての効能を持っているという考えに基づき、体調や体質、季節に合わせて食材を選び、健康を増進させることを目的とした料理です。
薬膳師=食医ということ
最も位の高かった食医
“医食同源”という言葉は、紀元前2000年以上も前の古代中国文化から発祥した概念であり、春秋戦国時代にはすでに中医基礎理論とならび食物の五味と五臓の相関関係や食の禁忌などを記述した書物もあり、薬膳の理論化体系は確立されていました。
紀元前1000年頃の周王朝の時代には、官職として『食医』という位が設けられ、日々膳食をとおして帝王の健康を管理調整する者として、医療職の中では最も高い位とされていました。
中国で最も古い薬学書とされる『神農本草経』には、食物または生薬を上品(じょうぼん)・中品(ちゅうぼん)・下品(げぼん)に分類し、その効能、用い方を記しました。
- 上品とは、いつ、なんどき、毎日でも食してよいもの。
- 中品とは、具合の悪いときに食するもの。
- 下品とは、どうしようもなく病気になったときに食するもの。
また医者を工と呼び、医者にも上工(じょうこう)・中工(ちゅうこう)・下工(げこう)という分け方をしました。
- 上工は、病気にかかりそうなことを事前に察し、未病のうちに健康の調整をする。
- 中工は、病気になってから、治療を施す。
- 下工は、併発していた病気や根本の病の原因に気づかず、重病になってから手を施す。
つまり、上品(じょうぼん)を扱う上工(じょうこう)が最もすぐれた医者であるということから、日常の食事で健康を調整し、未病にあたる『食医』が、最も位が高く敬意が注がれました。
「五性」「五味」という考え方もあり、
「五性」:食べることで体を温めたり、冷やしたりする、食品のもつ5つの力のことです。「熱」「温」「平」「寒」「涼」の5つに分類している。
熱・温:体を温める力をもつ食品(羊肉、山椒、胡椒、唐辛子、鶏肉、もち米、サケ、カボチャ)
平:どちらにも偏らない食品:豚肉、白米、卵、牛乳、とうもろこしなど
涼・寒:体を冷やす力をもつ食品:豆腐、レタス、ナス、マンゴー、ゴーヤ、トマト、スイカ、メロンなど
「五味」:食品が本来持っている味のこと。
「酸」「苦」「甘」「辛」「鹹」の5つに分けられています。
それぞれの緊張を緩める、体の潤すなどの効能があるとされています。
来年度は中医学の勉強もしていきながら、食事で身体を治しながら、睡眠や運動についての発信をしていきたいと考えています。
今後もぜひこのブログを参考にしていただければ幸いです。
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牛窪逸人(うしくぼはやと)
28歳
【経歴】
平成31年〜令和4年:IMSグループ 明理会中央総合病院 理学療法士として心臓、脳外科、整形外科、ガンのリハビリを担当。
令和4年〜令和6年:自費整体NAORU日暮里店勤務、パーソナルジムlimited 戸田公園店勤務
現在:Js.treatment 三田院、パーソナルジムかたぎり塾駒込店、白山店勤務
【資格】
理学療法士
PHIピラティスマットインストラクター
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